1本の鉛筆の線のように
身体はひとつしかないから、毎秒ごとに、どれかひとつ選択しながら生きている。
だから、ひとつとして同じ人生はない。
ひとりひとり、鉛筆で1本の線を引くように生きていく。
エリートは底辺の苦労は経験できない。
底辺の人間もまた、与えられた環境の中で何かしら感じ、何かを学んでいる。
生まれ落ちた時点で、自分ではどうにもならない格差も生まれているのだから、もともと親が資産家だったり容姿に恵まれていたりしても、それ自体がいったい何の自慢になろうか。
何もなく、むしろマイナスから出発して、それでも人前では泣かずに生きて、平凡でもイチから自力で悪口もいわず平穏に暮らしている人のほうが、内容的にはエリートだ。
なんで金持ちになるかと言えば、その先祖に飛び抜けてがめつい人間がいて利益を自分で(あるいは一族で)独り占めしたからだ。
決して誉められるような血筋ではないと思う。
学歴だって親が金持ちでなければ、普通は上の上まで行けやしない。
優れた人格者なら、学歴を問わず、共に幸せに生きようとするので、貯め込んだりしないし、できない。(笑)
親が孫の分まで頑張って資産を遺したとしても、孫あたりになればおそらく勤労意欲が育たず家は傾くだろう。
ひがみでもなんでもなく、これは一般論だ。「金持ちは三代続かない」。
金を貯める情熱こそが生き甲斐なら、それもまた、いい生き方ではないだろうか。夢に貴賤がないならば。