新幹線車内での焼身自殺

人間には「自爆スイッチ」のようなものがあって、不幸にもそのスイッチが入ってしまうと、発作的に自ら死を選ぶのかもしれない。

これは誰もが持っているスイッチで、決して他人事ではない。

自然界においてそう特異なことではないにしても、大勢の無関係の人々をそれに巻き込みたくさんの命を危険にさらすのは間違っている。大迷惑な話だ。

けれども、スイッチが入ってしまったらやはり普通の心理状態ではなくなって、正常な判断などできないだろう。

先の記事の、「乗客のひとりは「男の人が自分のところに来て『お金をあげる』と千円札数枚を差し出して、目の前のテーブルの上に置いた」などと話している。男に「拾ったからあげる」といわれた乗客が「いらない」と答えると、男は通路をうろうろした後、目の前で液体を体にかけたという。この乗客は、男に「あなたも逃げなさい」と言われ、車両の後ろの方へ逃げ、無事だった。」。

「あなたも逃げなさい」、とは。心中でどんなせめぎあいがあったのか。

女性が一人、巻き添えで亡くなった。この不幸は悔やみきれない。

headlines.yahoo.co.jp

上の記事から。

”１号車に乗っていた乗客が「ガソリンが床にまかれ、火がついた。『熱い』『助けて』『子どもだけでも』という悲鳴が上がっていた」と、出火時の様子を話していたという。”

飛行機のパイロットは最悪、墜落を覚悟したらできるだけ何もないところへ…、と、そういう話はたまに聞く。

私たちだって、車を運転していて急にブレーキが壊れたりした時、最悪の場合はそうしたことを考えるべきだろう。問題は、そうしたことが咄嗟に思い浮かぶか、行動できるか、だ。できるといいな、と思う。